妻の友人の息子さんが情報系大学への入学を検討しているものの、「AIが発達する中で、今さら情報系に進んで大丈夫なのだろうか?」と不安を感じているという話を聞きました。
同じ情報系大学を卒業し、現在ソフトウェアエンジニアとして働く私の個人的な見解をまとめました。
結論:情報系大学への入学は「全く問題ない」
おそらく、AIの進化によって「プログラマーという職業がなくなる」という懸念から不安が生じているのだと思います。
確かに、人間がゼロからコードを書く機会は減り、いわゆる「コーダー」としての仕事は縮小していくかもしれません。しかし、「ソフトウェアエンジニア」という職種そのものがなくなるとは私は考えていません。
AIが出力したコードが正しいかどうかを判断し、システムの安全性や保守性を担保するのは人間の責任です。また、ビジネス上の課題を解決するために「AIに何を、どうさせるか」を論理的にインプットすることも、エンジニアの重要な仕事になります。
仕事の内容(HOW)は変化しますが、エンジニアが不要になる未来は、今のところ見えていません。
大学で何を学ぶべきか:技術の「基礎」と「仕事の型」
大学ではプログラミングやコンピュータサイエンス(CS)の基礎を学びますが、それらは「知っていて当然」の土台となります。もちろん、興味を持った瞬間から独学を始めれば、より強力な人材になれるでしょう。
しかし、私が考える大学の真の価値は、基礎力の上に「仕事の進め方」を構築できる点にあります。
具体的には、「仮説を立て、検証し、フィードバックを受けてアウトプットを洗練させる」というサイクルです。これは授業の課題や研究のプロセスそのものです。この「仮説検証のループ」を回す経験を積んでおけば、将来どんな技術革新が起きても適応できるはずです。
私自身の経験:学びは一生続く
私自身の学生時代を振り返ると、授業には真面目に出ていたものの、「基礎力を高める」「仮説検証を繰り返す」といった目的意識はそれほど高くありませんでした。
こうした「仕事の進め方」の大切さに気づけたのは、実は30代になってからです。幸運にも、尊敬できる上司(師匠)に出会い、仕事の本質を教わったことが転機となりました。
大学で学ぶことは非常に有意義ですが、同時に、社会に出てからでも本人の意欲次第でいくらでも学び直すことは可能です。
まとめ
「基礎力」と「仮説検証という仕事の型」を身につける場として捉えるならば、情報系大学へ進むことは決して無駄にはなりません。
むしろ、AIという強力なツールを使いこなす側になるために、コンピュータの根本原理を体系的に学べる環境は、これからさらに価値を増していくのではないでしょうか。

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